住まいと暮らし、相続に特化したFP会社  1級建築士事務所併設

遺産分割協議をやりなおしてハッピー相続

 結果的にBさんの広大地と思われた3つの土地は、駐車場の2つは無事広大地として評価することができたが、ファミリーレストランの土地は広大地の適用は除外となってしまった。3つの土地の評価額は、(図表5)のようになった。
 Bさんの土地評価は、路線価も10年前と比べて1割以上も上がっていたが、幸いにも土地の時価もこのミニバブルで高値の取引となり当初想定された相続税の5000万円アップ分は結果的に高値の土地売却で納税が可能となった。むしろ、土地の時価取引が上がったことで10年前に遺言書の内容ではそれぞれの相続人の遺産分割のバランスが崩れてしまった。Bさんはあらためて遺産分割協議書を作成して、無事に円満に相続を終えたのは言うまでもない。やはり、相続はハッピー相続であることがベストである。
 いずれにしても広大地評価の解釈が今後どこへ行くのか不透明な状況の中で、相続人を支援する遺言・相続のアドバイスは、不動産を知ることからはじまるのであり、特に広大地評価についての判断が問われて来る時代ともいえる。